自然治癒力をあげる?の2
始原東洋医学の話。
かつて鹿児島の有川先生から聞いたことがあります。
「はりをしても自然治癒力はあがらないの」
「はりで気滞を消すと、本来治るところまで治る。それ以上は治らん」
これは、治療で治せるところは決まっているということ。
断っておきますと、これを「決めている」のは医学や常識でも、体の持ち主でもありません。
からだまるごとそのものが、です。
気滞は、生命体に病気やけがなど異常な情報があるときに、生命体を存続させていくために自然治癒力が発動して、かつ、自然治癒力が十全に働くのを妨げる何らかの要因があるときに現れます。
有川先生は
「自然治癒力の働きが妨げられている状態を示す気滞を、はりや生薬で取り除くことで、体を自然治癒の道に乗せるのが治療だ」
と表現されていました。
つまり治療とは「病気やけがになる前と同じ状態に戻すこと」ではなく、その時点で機能が回復する、「ここまで」というところへ進む道筋をつけてやることだと。
その上で、
「リハビリで、その『ここまで』というところが上がることがある」
ともおっしゃられていました。
僕はここにナチュラリゼーションにかける意義を感じているのです。
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